ホソバワダン

細葉海菜 キク科アゼトウナ属 多年草 花期:10〜12月
2004/10/12 島根県益田市で撮影
2004/10/12 島根県益田市で撮影
本州の島根県・山口県の日本海側から琉球、朝鮮南部・中国に生育する多年草。
海岸の岩場などに生育する。太い木化した根茎があり、地表面にロゼット状の葉を広げる。図鑑の記載によれば、葉はさじ状の長楕円形から線状長楕円形とされているが、長楕円形のものと羽状に深裂した葉の2形がある。花茎は太い根茎から分かれて立ち上がり、花茎につく葉は細長いおむすび形。花は10月から11月にかけて咲き、ニガナによく似た黄色い花を頂端に次々と咲かせる。
同属のアゼトウナとは分布域が分かれていて,中国地方西部から東シナ海沿岸,南西諸島にかけては本種が,太平洋岸や四国,九州の日向灘沿岸にはアゼトウナが自生している。
アゼトウナとの識別ポイントは茎の下部の葉が茎を明確に抱くこと。
ワダンの名はワタナが訛ったものいわれ、ワタはわたつみ(海神)などと同じく海を指し、海岸生の菜という意味と思われる。