クシバタンポポ

櫛歯蒲公英 キク科タンポポ属 多年草 花期:2〜5月
2006/05/09 庄原市西城町で撮影
2006/05/01 庄原市西城町で撮影
2006/05/09 庄原市西城町で撮影
2006/05/09 庄原市西城町で撮影
本州西部(北陸,近畿,中国),四国の山地沿いに分布している在来種。鳥取,岡山,島根で記録がある。
4倍体無融合生殖種(2n=32)でさまざまな変異がある。カンサイタンポポに比べ撹乱の度合いの大きいところにも見られ、道路工事で更地になったところや放棄された耕地などにも見られる。林縁などの半日陰を好む。
本種は、葉の切れ込みが深く、裂片が線形で先端はやや丸く、やや先端にむけて斜めに出ているものが多い。まさに櫛の歯状である。葉の切れ込みは季節や生育場所によって変化するため櫛の歯状でないものも多い。葉の頂裂片は小型である。総苞外片は幅が広く広卵形から卵形で、総苞外片先端は隆起し、瘤状のものが多い。総苞全体の長さは16〜18mmである。総苞外片は痩果が熟すまで開出せず圧着している。小花数は70から100で、非減数性の無融合生殖を行うため結実率は非常に高い。

タンポポ属検索表
総苞外片は圧着または開出斜上し反曲しない 総苞と葉は緑色。花冠は黄色 総苞は小型で,花時には13ー14mm. 総苞外片の長さは内片の1/2に達しない 総苞外片は長楕円状披針形または卵状披針形で,先端に小型の小角状突起があるか,またはない.頭花は径2ー3p. カンサイタンポポ
総苞は大型で,花時には15ー20mm. 総苞外片は広卵形で鈍頭,先端に小型の小角状突起があるかまたはなく,圧着する.葉は櫛の歯状に羽状深裂する. クシバタンポポ
総苞外片の長さは内片の1/2に達する 総苞外片は卵形または卵状長楕円形で先端は尾状,先端の小角状突起は小型のものから大型のものまであり,辺縁は透明膜質で上部が帯紅色,綿毛が多く,圧着する. ヤマザトタンポポ
総苞と葉は淡緑色。花冠は白色か淡黄色。総苞外片は卵状長楕円形。 総苞外片の先端に顕著な小角状突起があり,やや開出する.痩果は淡褐色. シロバナタンポポ
総苞外片の先端の小角状突起は小さく、辺縁は透明膜質で上部が帯紅色,あまり開出しない。痩果は黒褐色. キビシロタンポポ
総苞外片は基部から反曲する 痩果は褐色.総苞外片の先端に小角状突起がない.葉は大小不規則に羽状浅裂から深裂. セイヨウタンポポ
痩果は赤褐色.総苞外片の先端に小角状突起がある.葉は細かく羽状深裂する. アカミタンポポ